卵を若返らせることはできますか?
■卵は年齢を重ねるごとに減り、質も低下する
結論からいうと、卵を若返らせることは難しいですね。
卵は年齢とともに数が減り、質も低下していきます。つまり、老化していきます。
このうち、卵があとどれくらい残っているのかは、AMH(抗ミューラー管ホルモン)という女性ホルモン値から予測可能です。
ですから、妊娠率が低下してくる30代後半以降の女性は、妊娠を希望しているなら一度測定してみてはいかがでしょうか。血液検査でわかります。
■老化した卵をもとに戻すことは不可能
卵の質が低下しているか否かを調べる方法は残念ながらありません。
不妊治療で体外受精をする場合には卵を体外に取り出して精子と受精させ、培養しますから、その結果から卵の質を判断することは可能です。
ただし、体外受精をする前に卵の質を予測するのは難しいでしょう。これまでのデータから加齢によって卵の質が低下するのはわかっていますが、個人差があります。老化が早い方、ゆっくりな方がいるのです。
いったん老化してしまった卵を元の状態に戻すことは、まず不可能ですから、少しでも老化スピードを遅くするよう努力することは大切でしょう。
■食事や運動で老化スピードを遅らせる努力を!
では、どうやったら老化スピードを遅くできるでしょうか。
老化の最大の原因は、からだの酸化だといわれます。活性酸素という言葉をよく耳にすると思いますが、老化を促進するのが、この活性酸素なのです。
ですから、いかに活性酸素を増やさないようにするか。これが老化スピードを遅くするポイントになります。
具体的には、ビタミンCやEなどを積極的に摂取すること。また、運動によって細胞内のミトコンドリアを活性化すること。これらによって、卵の老化スピードを遅くできるかもしれません。