加齢変化で妊娠率が下がるのは男女ともにですか?
■女性だけでなく男性も生殖能力は衰える
女性の年齢が妊娠と深くかかわっていることは、たびたび報じられるようになったため、ご存じの方も多いでしょう。
でも、これは女性に限った話ではありません。男性も年齢を重ねると生殖能力は衰えていくのです。
■年齢による妊娠率の低下が顕著なのは女性
女性は加齢に伴って、卵の数が減り、質が低下する、男性は精子の数が減ったり、異常な精子が増えるなどの問題が見受けられるようになります。ただ、男性の精子は生産される数が多く、そのうち1個でも健康な精子が卵に到達できればいいのです。
一方で女性の場合、一周期に排卵される卵の数は1個。この1個の卵の質が悪ければ妊娠は難しくなります。
こうした背景を踏まえると、妊娠率の低下がより顕著なのは女性です。
たとえば65歳の男性と30歳の女性が結婚した場合の妊娠はありえますが、逆に30歳の男性と65歳の女性が結婚したとしても、自然妊娠はまずありえません。
■女性の状態、年齢に合わせた治療をする
不妊治療をしているご夫婦でよく見られるのは、ご主人が治療にストップをかけるケースです。何度か人工授精をしたけれど妊娠しない。奥さんはステップアップをして体外受精を希望している。
けれどご主人は、「精液検査の結果は正常だったから人工授精でいい。体外受精をするのは、もっと先の話」と、体外受精に同意してくれない。
こういうケースでは男性よりもむしろ女性の状態、とくに年齢についてよく考えるべきです。女性側に合わせた治療選択、治療のスピードアップを念頭に置きましょう。
ご主人が協力してくれず、時間が経過すると妊娠率はどんどん低下してしまいますからね。