45歳で不妊治療7年目です。いつまで治療を続けるべきか悩んでいます。この先、妊娠できる可能性はありますか?
■いつまで治療を続けるかの判断材料になるのが、これまでの治療経過
不妊治療が長期にわたっても妊娠・出産にいたらない場合、いつまで治療を続けるかの判断はとても難しいでしょう。このとき重要な判断材料になるのが、これまでの治療経過です。治療経過によって、いつまで治療を続けるかの考え方は違ってきます。
たとえば、体外受精を複数回しても、これまで一度も妊娠していない、ステップアップをしてさまざまな治療をしてきたけれど、一度も妊娠の兆候が見られない場合と、妊娠したことはあるけれど流産してしまったケースでは判断が違ってきます。
一口に治療歴7年といっても、これまで何かしらあっての7年目と、何もない7年目では意味合いが違ってくるわけです。
■45歳での妊娠の確率は低めですが...
年齢でいうと、当院で一番高齢で妊娠・出産された方は45歳で採卵、移植した方でした。出産年齢は45~46歳ですね。このケースが最高齢で、おひとりのみです。47歳で体外受精をされている方もいますが、回数を決めて結果が出なければ治療を終了するとおっしゃっています。
年齢と妊娠の関係でいうと、45歳以上という年齢は非常に厳しい年齢と考えていいでしょう。仮に多嚢胞性卵巣でAMHの数値が非常に高く、卵がたくさんできるのであれば可能性はあるかもしれませんが...。
ただ、採卵ができても、分割しない、受精しないという状態が続いているようであれば、そろそろ妊娠は難しいかなと判断しますね。
■納得して治療を終えるために
ご相談のように、これまで7年にわたって治療しているのであれば、状況を一番的確に把握しているのが主治医の先生です。ですから、今後の治療について先生と相談されてはいかがでしょうか。
違う病院で相談してみたい、違う医師の意見を聞いてみたいというのであれば、他の病院に行ってもいいでしょう。当院にも44~45歳くらいで相談にみえる方はいらっしゃいますよ。
不妊治療を妊娠・出産という結果で終えられればよいのですが、必ずしも望む結果が得られるわけではありません。お子さんを希望されて治療を続けているご夫婦がご自分たちで治療の終わりを決めるのは、とても難しいことでしょう。
もし、妊娠にいたらなくても、ご夫婦で話し合ったり、治療経過を振り返ったり、医師に相談したりするなどして、納得して治療を終えられるようにしていただけたらと思います。