Q,顕微授精で卵子に針を刺しても大丈夫なのでしょうか。|不妊教えてねっと|あなたの妊活・不妊治療を応援!

Q,顕微授精で卵子に針を刺しても大丈夫なのでしょうか。

卵子は外側から透明帯、細胞膜と二重に覆われています。顕微授精の際は、このふたつを貫通する必要があります。

通常であれば針を刺しただけでは内側の細胞膜は破れません。細胞膜には弾力があるので、針を刺しただけだと、単に細胞膜が伸びている状態になります。この弾力(伸び)は非常に重要です。細胞膜を破って精子を注入しても、弾力があるから膜の修復が行われるのです。

ところが、中には細胞膜に弾力がなく、針を刺しただけですぐに膜が破けてしまう場合があります。このような卵子は大部分が変性します。

つまり、通常は顕微授精で針を刺しても問題ないのですが、細胞膜の弱い卵子(質の悪い卵子)だと上手く受精できない可能性が高まります。

乱視の細胞膜がへこんでいます。弱い卵子ですと、この時点で幕が破れてしまいます。

さらに針を押し進めた状態です。まだ膜は破れていません(黄色い線で膜の様子を示しました)。

精子を注入(白い矢印)し、針を抜き去った状態です。破れた膜はまだ伸びた状態ですが、このままゆっくり戻りながら膜の修復が起こります。

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監修協力とくおかレディースクリニック 不妊カウンセラーが監修しています。