ストレスで体調を崩しやすいのは女性!?
■男性より女性に多い自律神経失調症
「ストレス」とは肉体的・精神的な圧迫であり、「プレッシャー」とも言い換えることができます。
そして個々の性格や人生観などによって、「ストレス」に対する反応はさまざまです。
人間は、何らかのきっかけで内外の刺激や変化にうまく反応できなくなると、それが「ストレス」となって自律神経の働きが乱れ、さまざまな身体症状となって表れてきます。
自律神経は内臓や器官などの活動を促したり、抑えたりする働きをもっています。
・何となく調子が悪い
・身体がだるい
・手足が冷える
・イライラしやすい
・集中力がない
このような悩みを抱えているのなら、自律神経失調症になりかかっているのかもしれません。
自律神経失調症になりやすいのは男性よりも女性です。
これには女性ホルモンが関係しています。
月経や妊娠をコントロールするのは女性ホルモン、閉経前後に起こる更年期障害も女性ホルモンのバランスの乱れによるものです。
女性ホルモンの分泌量を調節しているのが、脳の視床下部です。
脳の視床下部は自律神経もコントロールしているので、女性ホルモンのバランスが乱れると自律神経の働きに悪い影響をおよぼすと考えられます。
つらい毎日を我慢して送るよりは、ホルモン療法などの西洋薬治療や漢方薬治療などをうまく利用してもいいでしょう。
■女性ホルモン「エストロゲン」が不足すると体調不良に
女性は「エストロゲン」という女性ホルモンに守られています。
「エストロゲン」が不足してしまうと、さまざまな不定愁訴に悩まされます。
不定愁訴とは、「なんとなく体調がすぐれない」状態です。
「疲れやすい」「よく眠れない」「理由もなくイライラする」等々。
病院で検査をしても、病気らしい病気は見つかりません。
こんなときは「エストロゲン」を意識してみてください。
「エストロゲン」という土台を立て直すための"基礎薬"としてHRT(ホルモン補充療法)があります。
「エストロゲン」は、必要最小限の短期投与ならほとんど副作用はありません。適切に管理されれば長期投与も可能です。
HRTを実施したら、「疲れにくくなった」「イライラしなくなった」「月経痛が軽くなり量も少なくなった」「ひどい頭痛がなくなった」「やる気が出てきた」といった声をよく耳にします。
HRTについてくわしくは専門家である産婦人科医にご相談ください。
■完璧じゃなくていい、小さな感動を大切に
「ストレスをためないようにする」「日常生活でストレスを解消する」など、言葉でいうのは簡単です。
でも、生きていたら、イヤなこともあります。多少、無理をしても頑張らなければならないこともあります。
せめて、少し目先をかえて、ストレスを減らす工夫をしてみましょう。
・完全主義・潔癖主義をやめて時と場合によって妥協する
・小さなことにも感動したり、感謝したりする気持ちをもつ
・感情的になる自分を冷静な目で見つめてみる
・笑顔と遊び心を忘れない
・自分の楽しみをもつ
自分の中にたまりつつあるストレスを少しでも解消できるようにしていきましょう。