2人目の不妊治療を希望していますが、1人目出産後いつから開始できますか?
■2人目の治療は卒乳後が目安
卒乳してからがいいですね。最近は授乳中でも大丈夫という意見もありますが、母乳をあげていると、オキシトシンが分泌される、プロラクチンの値が高いといったように、ホルモンの影響を受けますからね。こうしたホルモンの影響で子宮が収縮してしまいますし、排卵も安定しません。
なかには授乳中でも自然妊娠する方はいますが、不妊治療を前提として考えると、卒乳後のほうが治療を進めやすいといえます。
■離乳食から栄養を摂れていれば卒乳を視野に入れて
年齢が高めだと、2人目の治療を急いでスタートしたいと思われるでしょうが、治療のために無理に母乳を辞める必要はありません。ただし、離乳食も進んでいて1歳を過ぎ、2歳近くなっても母乳をあげているような場合は、少しずつ卒乳を考えてもいいでしょう。このころには母乳から栄養を摂取しているのではなく、主に食事から栄養を得ていますからね。お子さんがさみしがるので、寝かしつける時におっぱいを吸わせているというケースも多いでしょう。次の妊娠を考えていなければ問題ありませんが、2人目の治療を考えているのであれば卒乳について考えてみてください。
2人目の治療を希望されてきた方には、必ず授乳をしているか、どうか確認します。もし、授乳をしていて、今すぐ治療をスタートしたいとご希望であれば、治療をするなら卒乳後のほうがいいとお伝えします。先に触れたように授乳中はオキシトシンやプロラクチンの影響を受けやすい、排卵が安定しないといった傾向が見られますからね。
■授乳中だと排卵が不安定、薬も使いにくい
年齢を重ねるに従って妊娠は難しくなります。ですから、不妊治療を早めにスタートすることは大切ですが、それだけでなく、早めに結果を出せるように治療することも大切です。当然のことですが、排卵が不安定な状態より安定していたほうがいいと考えると、卒乳したほうがいいといえます。
もうひとつ、授乳中だと薬を使いにくいというのも卒乳後の治療をお勧めする理由です。安心して治療を進めるためにも、2人目の不妊治療は卒乳後をお勧めします。