健康診断で子宮筋腫があると言われ、婦人科に受診したところ、妊娠を考えているなら専門施設への受診を勧められました。妊娠にどのような影響がありますか?
■まず手術が必要か否かを判断する
筋腫の大きさと個数、位置によって判断は異なります。たとえば小さいサイズのものが複数、筋層内にあるような場合は手術をするという判断にはなりにくいです。
ただ、ポリープであったり、粘膜のなかに潜り込んでいるものであったり、数がとても多い、筋腫がかなり大きいといった場合には手術を検討します。
この場合も、すぐに手術をするわけではなく、いつ手術をするのか判断します。
というのも不妊治療をしている方の場合、手術をすると胚移植が4ヶ月~半年程度できなくなるからです。そのため、不妊治療施設では手術前に採卵をして受精卵を凍結しておくことが多いです。
■受診して妊娠・出産までのシナリオを描く
ご相談者の方の場合、専門施設への受診を勧められたとのことなので、まずは受診しましょう。受診して状況を確認したうえで、妊娠・出産までどのような経緯をたどるといいか、医師の意見を聞いてみてください。
筋腫の状態によっては妊娠しにくいこともあります。貧血症状がひどく手術を勧められることもあるでしょう。病状が深刻だと子宮全摘出というケースもありえます。
薬物療法で排卵を止めると一定期間妊娠は望めませんし、手術を選択しても数ヶ月は妊娠が難しくなります。
まずは現在の筋腫の状態を確認して、どう対処すべきか、医師と相談する。お子さんを望んでいるのであれば早急に状況を把握することが大切です。
■35歳以上なら要注意
子宮筋腫は年齢が上がるにつれてよく見られるようになります。年齢でいうと35歳以上、ちょうど卵が少なくなってくる時期とも重なるのです。卵が少なくなってきて妊娠の確率が下がってくる時期に、子宮筋腫の影響も重なってさらに妊娠しにくくなるというケースもめずらしくありません。
もし、妊娠を望んでいるのであればなおさら、どのような治療をするのか(そもそも治療しなくても大丈夫なのか)を早めに確認するようにしましょう。