子宮筋腫や子宮内膜症があると採卵しにくくなるのですか?
■採卵しにくい場合がある。高齢だと増える傾向に
はい、子宮筋腫や子宮内膜症が邪魔になって採卵しにくくなることがあります。100%ではありませんが、採卵しにくい場合があるということです。
子宮筋腫で多いのが卵巣が子宮の裏に回ってしまうものです。最近は不妊治療で採卵をする女性の年齢が高くなっています。年齢が高くなると筋腫をもっている確率も高まるので、結果として採卵に影響するケースも増えているというわけです。
卵巣嚢腫の場合は卵が嚢腫の裏に隠れてしまうことがあります。この場合、嚢腫に採卵針を刺すのは避けたいので、嚢腫をまわりこむようにして採卵していきます。ただし、この方法だとどうしても採卵できない卵があります。
■大きさや癒着の有無によって影響は異なる
先に記したように子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫があったら必ず採卵しにくいというわけではありません。筋腫といっても小さなもので、まったく問題なく採卵できることもあります。ただし、大きくなってしまうと影響も大きくなります。
また、癒着している場合も注意が必要です。子宮内膜症は子宮の裏側に癒着することが多いので、採卵針で子宮を突き刺さないと採卵できない場合があります。こうなったら子宮を突き刺すことになっても採卵したほうが妊娠率が高まるのか、反対側の卵巣だけで十分に採卵可能なのか、ほかの状況も加味して判断することになります。
■採卵への影響は医師にしかわからない。早めに受診を!
いずれにしても、こうした状況はご自分で判断できるものではありません。医師が診察しないとわかりませんし、どこまで採卵可能かは医師の技量にも左右されます。相談の結果、手術という選択肢もあるでしょう。
症状が進行して妊娠や出産に影響を及ぼすこともあります。まずは診察を受けることをお勧めします。